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「んぁッ……あッ……ん……く……んんぅッ……はぁ、ん……あんッ……」
 動いていくうちに、陸は体の奥がぞくぞくとするのを感じた。それで動きが止まりそうになり、慌てて自分を励まし動き出す。そんなことを繰り返しているうちに、アマツが苦しげに吐息を吐き出した。
「アマツ……大丈夫……?」
「ああ……さすがにけっこうきついな……この状態で耐えるというのは……」
「ご、ごめん……」
「いや……陸の中があまりにも気持ちよすぎるからだ……」
 アマツは痛みを感じるほど強く陸のことを抱きしめてくる。今日は陸が動くと言ったのだから、堪えて任せようとしてくれているのだろう。
 申し訳ない気分になりつつも、陸のほうもまったく余裕がなかった。快楽を求めたい気持ちと、強すぎる刺激を避けたい気持ちが合わさって、中途半端に腰を揺らし続ける。
「ん、く……あっ、んんっ……はぁ、あッ……ん、んっ……はぁッ……」
「……っく……」
 アマツの息を詰める気配を感じて、陸はもっと強く動こうとしたがどうしても無理だった。そんな陸の動きは意図していないのに、アマツを焦らしまくってしまっているようだった。
 チラリとアマツの顔を見てみると、やはり何かを堪えるように少し辛そうな表情を浮かべている。
(も、もっと動きたいけど……動くと気持ちよすぎて……)
 強く動こうとすると、陸の予想をはるかに超えた快楽が注ぎ込まれてしまい、腰の力が抜けきってしまうのだ。けれども、いつものアマツがしてくれるような刺激も欲しい。あまりのもどかしさに、陸自身も苦痛のほうが増して来はじめていた。
「あ、ん……ッ……ご、ごめん……アマツ……もう限界……」
 アマツを導くまで頑張ろうと思ったが、とても無理そうだった。ぎゅっとアマツの腕をつかむと、アマツは心得たように陸の背中を撫でてくれる。
「大丈夫だ、ありがとう」
 耳元で囁くように言うと、アマツは陸を下から突き上げるように腰を使い始める。
「あっ、ああッ……ん、あッ……はぁッ……!!」
 待ち焦がれていたものを与えられ、陸は吐息を甘く弾ませる。自分で動いていた時とはまるで違う。気持ちよくて体がどうにかなってしまいそうだった。
 アマツは体勢を変えるように、陸をそっと寝台に横たえると、両足を持ち上げ、さらに強く揺さぶりをかけてくる。
「あっ、んあッ……そ、それやばッ……ん、はっ、ああッ……んっく……ッ……!!」
 アマツが突き上げてくるたびに、陸は全身が蕩けそうになってしまう。ついさっきまでは主導権を握っていたはずなのに、今はもうアマツにしがみついて喘ぐことしか出来ない。
「ん、は……ッ……あっ、あっ、んんっ……や、やば……ん、あッ……ああぁッ……!」
 先ほどまでのもどかしさが嘘のように、今は正確に欲しいものばかりを次から次へと与えられているようだった。
 アマツのほうも限界が近づいているみたいで、その突き上げは次第に激しくなってくる。
「あっ、や、やだッ……んんっ……あ、あッ……そ、そんなに……ッ……んあッ、はぁッ……!」
 近づいてくるものが恐ろしく、陸はアマツを押しとどめようとした。けれども、アマツのほうはもうブレーキがかからない状態みたいだ。自分自身も追い込むように、激しく陸の体を揺さぶってくる。
「あッ……ああぁッ……も、もう……アマツ……イキそう……ッ……!」
「俺もだ……」
 掠れた声でアマツは言い、陸に口づけをしてくる。その間にもアマツの動きが止まることはない。
 中をぐちゃぐちゃに掻き回され、陸はもうわけが分からない状態になっていた。
「イ……イクッ……んんっ、あッ……ああぁッ……!!」
 陸が達したのを見届けるようにして、アマツもまた陸の体の奥に熱い迸りを解き放った。

「水……飲みたい……」
 掠れた声で陸がリクエストすると、アマツはグラスの水を口に含んで陸に飲ませてくれる。
「ん……っ……」
 結局あのあと、アマツは箍が切れたみたいになって陸を求め続けた。陸のほうもいつも以上にアマツを求め、互いに言葉を交わす時間さえ惜しむように抱き合った。
 ここへ来て何度もセックスをしたけれど、今日ほど激しく求め合ったことはなかったように思う。
 行為が終わると陸は起き上がることもできないほどに消耗してしまっていた。
 さすがにアマツはタフだったけど、それでも最後は陸の体に倒れこむような状態だったから、相当に消耗したに違いない。それでもこうして陸の世話を焼いてくれるのが嬉しい。
 ……と同時に、不安も常に頭のどこかにある。
 いったいいつまで、こうしてアマツと一緒にいられるのだろうかという不安だ。
 鬼を退治し、また次の障害が現れる可能性を見込んで今回の陸は滞在を延長しているようなものだ。いずれは元の世界に戻らなくてはならない。
(でも……今は帰りたくない気持ちのほうが強くなってる気がする……)
 陸は何度もアマツにそのことを告げようと思ったが、アマツの口から戻らなければならないということを告げられた時の恐怖を思うと言うことが出来ずにいた。
 だから今日のセックスはそのことを忘れたい気持ちも随分と含まれていたように思う。
「何を考えてる?」
 アマツが寝台に沈没したままの陸の髪を撫でてくる。
「ん……今日は激しかったなって思ってさ……」
「それは陸のせいだな」
「え? 俺の?」
「あんなふうに陸のほうから求めてこられたら、俺も箍が外れる。それに陸は焦らし上手だし」
 焦らし上手と言われ、陸は慌てて首を横に振る。
「あ、あれは別に焦らしてたわけじゃなくて……本当に一生懸命に頑張ったんだけど、上手くできなかっただけで……」
「分かってる……そういう陸の気持ちが嬉しい半分、体のほうはまるで拷問でも受けているようだったな」
「ご、ごめん……」
「いや……俺は素直に嬉しかったぞ。まさか陸から求められることがあるとは思わなかったから」
「アマツ……」
 本当に嬉しそうに笑うアマツに、陸も嬉しくなる。少し勇気は必要だったけど、積極的になってみて良かったと思った。



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EDIT [2012/10/18 08:04] 高天原で恋に落ちた Comment:0
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