カテゴリ[高天原で恋に落ちた]の記事
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- 2012/10/04(18:26)
『『高天原で恋に落ちた』 第一話』
極彩色に彩られた宮城の広間は騒然となっていた。 人が慌ただしく出入りし、あちこちで悲鳴にも似た声が響いている。 その広間の中央で、ふたつの人影が難しい顔をして向き合っていた。 一人は長身でしっかりとした体躯の成人した男で、身なりはとても良い。もうひとりはまだ成人していない少年の面影を残しており、服装は神職の者が着るようなものを着ている。「なぜ、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)が……?」「分かりません。彼... - 2012/10/04(18:32)
『『高天原で恋に落ちた』 第二話』
上昇が止まったと思った瞬間、いきなり体を引っ張っていた力がなくなり、陸の体は放り出された。「うわっ!?」 どさっという音とともに、陸は体をしたたかに打ち付けた。どうやらどこかに落ちたらしい。「いてててて……」 痛みに呻きながら、陸はゆっくりと顔をあげた。「え……?」 そこは陸の知っている場所……いや、知っている世界ではなかった。 まるでアジアの観光地を思わせるような極彩色の色がまず目に飛び込んできた。... - 2012/10/04(18:33)
『『高天原で恋に落ちた』 第三話』
部屋の中に入ると、中央のテーブルには豪華なご馳走が並んでいた。ちょうどラーメンを食べに行こうとしていたところだったことを思い出し、陸の腹はぐうううと音を鳴らした。 その音が聞こえたのか、アマツは吹き出すように笑った。「そこに座れ。何でも好きなものを食っていいぞ」「う……いただきます……」 落ち着いてみるとかなり腹ペコ状態だったので、陸はともかく腹ごしらえをすることにした。 食べるために用意されていた... - 2012/10/04(19:37)
『『高天原で恋に落ちた』 目次』
『高天原で恋に落ちた』(連載中)高校生の玉城陸(たまき・りく)は、ある日突然、見知らぬ世界に呼ばれてしまった。そこは高天原(たかまのはら)と呼ばれる場所で、陸の知る世界とはまったく違う世界だった。高天原を治めるアマツから、村を襲う八岐大蛇を退治するためには、陸の力が必要だと求められ……。<1><2><3><4><5><6><7><8><9><10><11><12><13><14><15><16><17><18><19>... - 2012/10/05(18:15)
『『高天原で恋に落ちた』 第四話』
ご馳走の並んでいた部屋の奥に、さらにもうひとつ部屋があった。 その部屋には大きな寝台があって、アマツは陸の手を引いてその寝台に座らせる。 覚悟は決めたものの、陸はとても緊張していた。 いったい何をどうしてどうなるのか……さっぱり想像もつかなかったからだ。 思春期の好奇心でエッチな本やビデオを見たことはあるが、あれはあくまでも男女の営みであって、男同士がどうやって営みをするのかなんて想像もつかない。...