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まるで悲鳴のような声を上げて悠樹が失神してしまったのには、文礼も少し驚いてしまった。
呼吸があるのかが心配になり、口元に手を当ててみる。
僅かながらに呼気が感じられ、文礼は少しホッとする。
だが、この失神が快楽のためなどではないことは明らかだった。
悠樹の体に何らかの異常が起こっている。
「大人、これ以上は無理だ。ここまでにしたほうがいい」
文礼は汪にそう言ったが、予想通り汪は納得しなかった。
「まだ私は楽しんでない。すぐに起こせ。たたき起こせ。続きをやれ」
「でも……下手をしたら死んでしまう」
「死んだらダミーを作って返せばいい」
汪は自分の身の安全のために、まるで双子のようなダミーを3人ほど持っているが、悠樹のダミーなどそんなに簡単に作れるとは思えなかった。
「どうした?早くやれ」
「でも……」
悠樹の顔色は酷く悪い。このまま行為を続ければ、いったいどうなるのか。おそらく悠樹はショック状態に陥ったのだと思う。なぜいきなりそんな状態になったのか、その理由はよく解らない。
けれども、今下手に動かしたり、刺激を加えたりすることは危険であるということは解る。
「……出来ない。代わりに僕を好きにしていい」
「今日はそいつを使うと決めている」
「彼はもう限界だ。僕が何でもする。土下座だってしてもいい。それで許して欲しい」
文礼が心から懇願するように言うと、汪は少しだけ満足そうな顔をした。
「お前がそうやってものを頼むことは滅多にないことだな……それだけでも今日の収穫だが……」
そう言いながらも、名残惜しそうに悠樹を見つめた。
「壊れるのが早すぎるな……それとも文礼、お前が特異なのか?」
文礼の頬や首筋を脂肪のついた手で撫でながら、汪は舌なめずりするように言った。
「せめて彼に治療を……医者を呼んで欲しい……」
「医者か……玩具のくせに贅沢だな」
「彼はあなたの玩具ではない。元の場所へ帰してやって欲しい」
汪は文礼の言葉に納得したかのように見えた。文礼は少しホッとする。とりあえず悠樹を医者の手に渡した後は、心にもない言葉を言い、情けない姿を惜しげもなく晒しだして汪を悦ばせてやろう。
汪がそうすることでどれだけ悦ぶのか……文礼には予想ができていた。だから、これまではあえてそういう姿を見せずに来たのだ。
いざというときの手段として、とっておいたわけだが。
「医者を呼ぶ……それで構わないか?」
もう一度、文礼は確認した。だが、汪は舐めまわすようにベッドに投げ出された悠樹の体を見つめていた。
蝋燭の蝋が転々と体を汚し、先ほどまで巨大な張型が入っていた窄みは、まだ少し物欲しげに口を開けている。
汪が生唾を飲み込むいやらしい音が、文礼の耳にまで聞こえた。
「大人?」
訝しく思いながら、文礼は自分の所有者を見つめる。
「この体を味わうことなく返すのは惜しいな」
「でも……これ以上は……」
「少しぐらいならいいだろう。どうせ気を失っているんだ。一度ぐらい抜いても大差はなさそうだ」
「大人、約束が違う。彼を医者に」
「一度抜いたら医者に渡してやる。お前も手伝え」
「駄目だ……いま刺激したら……」
そう言って文礼が止めようとするのを振り切って、汪はバスローブを脱ぎ捨て、悠樹の体に馬乗りになった。
「やめてください……大人……ッ……」
懇願するように文礼は言ったが、汪のほうはすっかり制御が利かなくなっているようだった。
「すぐに終わる。ちょっと待て」
「今は刺激を与えるべきでない。すぐに終わるとかそういう問題じゃない」
文礼は必死に止めようとするが、汪はすでに自身のモノを悠樹の入り口にあてがっていた。
「物欲しそうに開いているな……」
舌なめずりするように言って、汪はゆっくりと自身のモノを悠樹の中に埋めていく。
文礼は目をそらした。悠樹の力なく投げ出された体が激しく揺さぶられていく。
「……ぅ……ッ……ん……ッ……」
「これはすごい名器だな……たまらん……」
汪はすっかり腰を振るのに夢中になっている。
悠樹の体内に残っていたローションが、汪の体液と混じりあっていやらしい音を響かせていた。
その耳を塞ぎたくなるような淫猥な音とともに、外のほうで何か騒がしい音が聞こえてきた。
「なんだ……騒がしいな……」
興をそがれたことに不満そうな声を上げながらも、汪は腰を揺らし続け、悠樹の内部の感触を楽しんでいた。
「これは……あの小僧が手放したくない気持ちが解るな……」
すっかり汪は満悦のようだった。悠樹が目を覚ましていないのがせめてもの救いだが……。
あのように乱暴に扱っていては、そのうちに目を覚ましてしまうかもしれない。
引き剥がしてやりたい気持ちにはなるが、文礼が彼の所有物である以上、手出しはできなかった。
「……ぁ……な、なに……?」
悠樹の微かな声が聞こえて振り返ると、彼は意識を取り戻していた。
今自分の身に何が起こっているのか解らないといった様子で、背後を振り返る。
「い、いや……ッ……な、何で……ッ……!!」
背中越しに見ても、悠樹の中に汪が深く入り込んでいるのが見えただろう。
それでなくても、せわしなく出入りするそれが何であるかは、すぐに解るはずだ。
「や……んっ、嫌だ……こんな……の……ッ!!」
文礼は声を殺すように泣き出した悠樹を見ていることが出来なかった。
「泣いているのか……?顔を見せてみろ……」
汪はニヤニヤと笑いながら、繋がったままの状態で悠樹の体を乱暴に仰向かせた。
「あ……んん……ッ……!!」
涙であふれた悠樹の目が見開かれる。汪は卑猥な笑みを浮かべながら、さらに激しく悠樹の体を揺さぶっていった。
「や……んんっ……ぁッ……抜いて……ッ……やだぁッ!!」
汪には日本語は通じない。それでなくても、悠樹の意思が採用されることはないだろう。
汪にも最後の瞬間が近づいているようだった。
その腰の律動が速くなっているのがわかる。
「おお……出るぞ……中に出してやる……!」
中国語を悠樹が理解できるはずもなかったが、その様子で悟ったのだろう。
悠樹は最後の力を振り絞るように身をよじり、汪から逃れようとしたのだが……。
汪はひときわ深く悠樹を貫いた。何度かそうやって深く釘を打つように貫いているうちに、繋がりあった部分から汪の迸った体液があふれ出してきた。
悠樹の体は再び力を失っていた。どうやらまた、気を失ってしまったようだった。
「約束だ……医者を……」
「欲しいな……この体は一度で手放すにはもったいない……」
汪は本心でそう言っているようだった。たとえ汪が悠樹を手に入れたとしても、おそらく悠樹のほうが持ちはしないと文礼は思う。悠樹は繊細すぎるのだ。
これまでも数え切れないほどの少年や青年たちが汪に献上されたが、文礼を除くすべてが一年を待たずに汪家を去ることになった。
汪の陵辱に耐え切れず、廃人同然になったり、精神を煩って入院したり、中には自ら命を絶ったものもいる。
汪のものになるということは、それほどに過酷なことなのだった。
とりあえず文礼は、汪を促す。
「手に入れるにしても、手入れは必要だ。とにかく医者に……」
そう言いかけた文礼の言葉を遮ったのは、誰も絶対に入れるなと厳命してあるはずの部屋が乱暴に開けられる音だった。
そこに立っている人物を確認した文礼は、驚いて目を見張った。
「漣……」



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EDIT [2011/07/31 13:50] Breath <2> Comment:2
このコメントは管理人のみ閲覧できます
[2011/07/31 14:14] EDIT
>シークレットAさん

いつもコメントありがとうございます!

今回はいろいろと話の動きがありました。
暗いなーと思いつつ、暗い話がまだしばらく続きそうですが(笑)
緊迫した雰囲気にワクワクしていただけると嬉しいです(笑)

更新も喜んでいただけて、こちらも嬉しいです♪
まだ忙しい状態が続きそうなので、当面は一日一更新が精一杯になってしまうと思うのですが(汗)
頭の中で話は出来上がっているのに書く時間がないというのは、なかなか辛いものです(笑)

次回更新もがんばっていきますので、また読みに来ていただけると嬉しいです!
[2011/08/01 08:13] EDIT
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