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前回も案内された豪華な部屋で、すでにアマツは待っていた。
前回と同じように大きなテーブルの上には食べきれないほどの豪華な料理が並んでいる。
陸は前回よりもさらに緊張していた。それはたぶん、アマツへの自分の気持ちに気づいてしまったからかもしれない。
アマツとしては陸が必要だから抱くだけの話かもしれないが、それでも陸は早くアマツに触れられたいと考えていた。
会えなければ時間とともにこの思いを忘れることもできたかもしれないが、会ってしまえばもう気持ちを抑えることが出来そうにない。
「陸、どうしたんだ?」
立ち尽くしたままの陸を見て、アマツが声をかける。
「あ、ううん。何でもない」
慌てて陸は自分のために用意された席に着く。
「何が食べたい? なんでも取ってやるぞ」
どうやらアマツが陸の皿に料理を取り分けてくれるらしい。
自分ですると言おうとしたが、せっかくなので、甘えてみることにした。
「え、ええと、その緑の肉みたいなやつと、そっちの白い魚みたいなやつと……」
ご馳走を前にすると腹も減ってしまうようで、陸はいくつかの料理をアマツに取ってもらった。
「ありがとう」
取り終えた皿を受け取ろうとしたのだが、驚いたことにアマツは自分の箸で肉の料理をつまむと、そのまま陸の口に運んできたのだ。
「え、いや、そ、そこまでしてもらわなくても……」
「口あけて」
「え、あ、ありがと……」
陸が口を開けると、そこにそっと放り込んでくれる。嬉しいけれど、少し恥ずかしい。恋人でも何でもないのに、いくら何でも少しやりすぎなような気がした。
「ん? これ美味しい!」
肉は柔らかく蒸してあるようだったが、その少し濃い目の味付けがやみつきになりそうなほど美味かった。
「そうか。もっと食え」
アマツは嬉しそうに言い、今度は別の料理を箸でつまんで陸の口まで運んでくれる。
「んん!? こ、これも美味い!」
ここで出てくる料理はどれもこれもかなりの高級食材を使っていると思う。しかも味付けが素晴らしく、思わずどんどん食べてしまいそうになるのだ。
(毎日こんな美味しいものばかり食べてたら太りそうだよな……)
思わず余計なことを考えてしまったが、やはり料理を見るとまた食欲が湧いてくる。
「遠慮せずにもっと食え」
「う、うん! あ、その野菜みたいなやつ食べたい」
最初はちょっと恥ずかしかったけど、食べさせて貰っているうちにそれも気にならなくなってきた。むしろ、アマツが自分のために何かをしてくれているということが嬉しい。
アマツは自分はあまり食べず、陸の世話を焼くことのほうに集中していた。
(確かに俺が機嫌を損ねると……鬼退治も出来ないんだろうしな……)
陸は思わず自虐的なことを考えてしまい、慌てて首を横に振る。
(せっかくこうしてまたアマツに会うことが出来たんだから……今はこの時間を大切に過ごそう……)
本当なら二度とこうして会うことも出来なかったかもしれないのだ。
「どうした? もう食べないのか?」
「あ、うん。ごちそうさま……食べさせてくれてありがとう」
アマツが長い腕を伸ばしてきたので、陸はおとなしくその胸に抱かれる。温かくて広いその胸に顔を埋めると、アマツは優しく陸の背を撫でてくれた。
「ずっと陸に会いたかった」
アマツのその言葉に、陸は思わず顔を上げた。
「え?」
「どうした? 俺は変なことを言ったか?」
「ううん……アマツは必要だから俺のことを呼んだんだと思ってた。だから会いたいって思ってくれていたとは思わなくて……」
「お前を元の世界に返してしまったものの、ずっとお前のことばかり考えていた」
「俺もだ……」
「え……?」
「俺もずっと、向こうの世界でアマツのことばかり考えてたんだ」
「陸……」
「アマツは国のために必要に迫られて俺を抱いたんだと思っていた。だから、きっともう俺のことなんて忘れてるだろうって……」
「そんなわけがない。陸のことを考えない日はなかった」
「アマツ……」
ぎゅっと力を込めて抱きしめられると、陸は胸の中に安堵感と幸せがいっぱいに広がっていくのを感じた。
寝台に着くと、アマツが強く唇を押し付けてきた。陸もそれに応じ、何度も唇を重ね合う。
「ん、ふ……ぅ……ん、く……」
呼吸をするのさえもどかしいほどに、陸はアマツの口づけを求めた。乾いていたものが、見る見るうちに潤っていくような……そんな感覚を陸は味わっている。
陸が求めれば、アマツはそれに倍するほどに与えてくれる。そんな濃厚なキスを繰り返しているうちに、陸の目はすっかり潤み、吐息は軽く弾み始めていた。
「アマツ……もう我慢できない……」
「ああ、俺もだ」
どこか興奮の入り混じった声でアマツは答え、陸を寝台に押し倒してきた。
もどかしそうに衣服を脱がせながらも、陸を求め続けるように何度もキスを繰り返す。
「んっふ……ぅ……ん、く……んん……っ……」
気がつくと、アマツの手が陸の肌に直接触れていた。まだ衣服は乱れている状態だったけれど、我慢できないようにアマツの手が陸の肌をまさぐってくる。
「んっ、ぁん……っ……は……ん……っ……」
アマツが触れたところが、まるで火でもともされたみたいに熱くなる。こんな経験を陸は今までにしたことがなかった。自分の体が自分のものでなくなってしまったみたいだ。
「んっ、アマツ……ッ……ん、あっ……」
アマツの手は陸の太もものあたりをまさぐっていた。中心にその手が近づき始めると、陸の心臓の鼓動は激しくなっていく。そして、その中心にアマツの手が触れた瞬間、陸は体をビクンと大きく跳ねさせた。
「んっ、あッ……!」
すでに硬く勃ちあがり、形を変えていた一物をアマツはその手で包み込むようにして触れてくる。もどかしい刺激が、陸の腰を震えさせた。
「んっ……んんっ……アマツ……ッ……!」
「どうした?」
「も、もっと強く……触って……」
「分かった」
あまりにももどかしすぎる刺激に耐え兼ねて陸が訴えると、アマツは素直に応じてくれた。まさに陸が与えて欲しい快楽をつむぎだすように、アマツの手が陸の一物をしごきはじめる。
「んっ、あんっ……は……ん、んっ……く……ッ……」
陸は自らも手を伸ばしていく。アマツの分身に触れたかった。それに気づいたアマツの手が陸の手を握り、自らの分身へと導いていく。
(あ……すごい……こんなに……)
自分のモノとは明らかに大きさも硬さも違う。アマツのそれは陸に触れられた興奮を伝えるかのように先端から熱い雫を滴らせていた。
互いに手を上下させ、一物をしごき合う。先端から溢れ出す先走りが、手の動きに合わせるかのようにグチュグチュといやらしい音を立てていく。
「ん、は……ッ……んんぅ……ッ……んっ……」
(や、やばい……もう……イキそう……ッ……!)
アマツのほうはまだ余裕がありそうな様子なのに、陸はもう限界がそこまで近づいていた。アマツが達するまで堪えようと思いつつも、そんな余裕すらなくなっていく。
「あ、んっ……ん、く……ッ……んぅ……ッ……」
「無理しなくていい。出せ」
必死に我慢していることが伝わったのか、アマツが陸を促してくる。
「ん……ご、ごめ……ッ……!」
アマツの言葉に、堪え続けていたものが限界を迎えた。陸はアマツの手の中に欲望を放った。
◇
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